ペアローンで離婚したらどうなる?一本化・売却・住み続けるの3択と借り換え審査【2026年9月更新】

ペアローンは契約が2本あるため、離婚しても片方の名義だけを外すことはできません。取れる道は住み続ける・単独ローンへ一本化する・売却するの3つ。分かれ目は、売却の見込額が残債を上回るかどうかです。

この記事でわかること

  • 離婚しても銀行との契約は2本のまま残るという前提と、変わるもの・変わらないもの
  • 住み続ける/一本化/売却の3択を先に絞る判断の順番
  • ペアローンから単独債務への借り換えについて公式で確認できた銀行の取扱い
  • 【フラット35】の総返済負担率から逆算した一本化の必要年収の目安表
  • アンダーローンとオーバーローンの判定と、それぞれで取れる手
  • 国税庁タックスアンサーで確認した譲渡所得と住宅ローン控除の論点

一本化を考えるなら、残債をひとりで背負える銀行があるかどうかが出発点です。年収と希望額から複数行の借入見込みをまとめて確認できます。

目次

離婚してもペアローンは2本のまま残る

離婚届を出しても、銀行との契約は1本も減りません。ペアローンは夫婦がそれぞれ借りる形なので、契約は最初から2本あるからです。

住宅金融支援機構の【フラット35】でも同じです。ペアローンについて「2つの融資それぞれについて返済口座を設定していただきます」と説明されています。

ページ内の基準日は「2026年4月1日現在」でした(2026年9月9日確認)。

つまり出発点はここです。離婚は夫婦の関係を終わらせますが、2つの融資契約はそのまま動き続けます

3行でまとめると

  • 契約は2本:どちらか一方だけを消す手続きは、そもそも存在しない
  • 片方をなくす方法は2つ:完済するか、新しい1本で借り換えるか
  • 順番が大事:売れるかどうかを調べる前に、誰が住むかを先に決める

相手の債務に対する立場は、銀行によって違う

ここは説明が割れやすいところです。「ペアローンは互いに連帯保証人になる」と説明されることが多いのですが、常にそうとは限りません

ドコモSMTBネット銀行のペアローン説明は、まず「お互いが相手の債務に対する連帯保証人兼担保提供者」と書いています。

ところが注釈で「住宅ローンでは、『連帯保証人兼担保提供者』ではなく、『担保提供者』のみとなります」と補足されています(2026年9月9日確認)。

自分がどちらの立場なのかは、契約書と金銭消費貸借契約の内容で決まります。まず手元の契約書を開いて、自分が相手の債務に対して何になっているかを確認してください。

連帯債務と連帯保証は責任の重さが違います。用語の整理は連帯債務と連帯保証の違いにまとめました。

ローンの契約と、家の登記は別の手続き

もうひとつ整理しておきたいのが、ローンと登記は別物という点です。不動産の共有持分は登記を変えれば動きますが、それだけでは銀行との契約は動きません。

逆に一本化が認められれば、そのタイミングで登記の変更もあわせて行うのが通常の流れです。2つを同じものとして考えると、手続きの見積もりが狂います。

離婚で変わるもの・変わらないもの

項目離婚で変わるか
銀行との2本の契約変わらない(それぞれ返済が続く)
相手の債務に対する立場自動では外れない(手続きが要る)
不動産の共有持分登記を変えれば変わる(ローンとは別の手続き)
団信の対象それぞれの契約ごとに続く
住宅ローン控除住み続けるかで前提が変わる(税務署・税理士に確認)

ペアローンという組み方そのものの利点と注意点はペアローンのデメリットで扱っています。

取れる道は3つ。順番を間違えると時間を失う

選択肢は多いように見えて、実際は3つです。住み続ける・一本化する・売る。まずこの3つの違いを並べます。

3つの選び方の比較

比べる点住み続ける一本化する売却する
相手の同意必要必要必要
新しい審査なしあり(新規と同じ)なし
相手の債務への立場残る外れる完済で外れる
主な費用少ない事務手数料・登記費用など仲介手数料など
残債より安くしか売れない場合不足分の手当てが要る

どれを選ぶかは好みではなく、条件が満たせるかどうかで決まります。順番を守ると無駄な動きが減ります。

決める順番は「誰が住むか」から

決める順番の4ステップ

  1. この家に住み続けたい人がいるかを確認する(いないなら売却の検討へ)
  2. 2本の残高証明を取り、残債の合計額を確定させる
  3. 複数社に査定を出し、売却の見込額を把握する
  4. 見込額と残債を比べたうえで、一本化の審査に出すかを判断する

3番目を飛ばして「一本化しよう」と決めてしまうと、審査に落ちたときに戻る場所がありません。売れる価格を知らないまま進むのがいちばん危ないという言い方もできます。

売却見込額と残債の差で、取れる手が変わる

査定額から残債を引いた金額がプラスならアンダーローン、マイナスならオーバーローンです。この符号ひとつで選択肢の幅がまったく変わります。

残債3,500万円のときの判定(自前の整理・2026年9月9日)

売却の見込額残債との差状態取りうる選択肢
4,200万円+700万円アンダーローン売って完済し、残った分の分け方を話す
3,700万円+200万円アンダーローン売れるが、諸費用を引くと手元は薄い
3,500万円±0円境目諸費用の分だけ持ち出しが出る
3,000万円−500万円オーバーローン不足分を用意するか、別の手を検討
2,500万円−1,000万円オーバーローン金融機関との相談が前提になる

前提: 残債の合計を3,500万円と置いたときの自前の整理です(2026年9月9日時点)。実際には売却時の仲介手数料などが差し引かれるため、手元に残る額はこの差額より小さくなります。査定額と残高は、必ず実際の書類の数字に置き換えてください。

アンダーローンなら、売却も一本化も両方が候補に残ります。オーバーローンだと、売るという選択肢のほうが先に細くなるというのが実際のところです。

一本化(単独ローンへの借り換え)で見られるもの

一本化とは、2本の契約を1本にまとめることです。方法は大きく2つ。相手の債務を引き受ける形(免責的債務引受)と、新しい1本で2本を完済する形(借り換え)です。

どちらも銀行の審査を通ります。しかも残債の全額をひとりで背負う前提の審査なので、当初より条件は厳しくなります。

公式に確認できた銀行の取扱いは、思ったより少ない

「ペアローンを一本化できる銀行はどこか」という検索が多いキーワードです。ただ、公式サイトで取扱いを公表している銀行は限られます。

公式ページで確認できた取扱い(2026年9月9日確認)

金融機関公表されている内容
ドコモSMTBネット銀行借換え時の契約形態変更について、現在ペアローンからの変更は「ペアローン ○ / 単独債務 ×」と可否表で明記
【フラット35】(住宅金融支援機構)借換融資の申込人は「原則として、借換対象となる住宅ローンの債務者の方」。債務者の追加は2名まで
りそな銀行住宅ローンFAQに契約後の借入人変更の項目は見当たらず(申込途中の連帯債務者・連帯保証人の変更は不可と明記)
上記以外公式に明記なし・要窓口確認

出典: ドコモSMTBネット銀行「契約形態を変えて借換えをすることができますか?」住宅金融支援機構「借換えをご検討の方」りそな銀行「申込の途中で、連帯債務者や連帯保証人を変更または追加することはできますか?」(いずれも2026年9月9日確認)

この表から読み取れることは2つあります。ひとつは、同じ銀行で契約形態を変える借り換えを断っているケースが実在すること。もうひとつは、多くの銀行が契約後の債務者変更について何も公表していないことです。

つまり「一本化できる銀行のリスト」を外から作ることはできません。自分の条件を持って窓口に当たる以外に、確かめる方法がないという構造になっています。

【フラット35】の借換融資は、条件文が公開されている

数少ない例外が【フラット35】です。借換融資の申込条件が文章で公開されています。

【フラット35】借換融資の主な条件(2026年9月9日確認)

  • 申込人は「原則として、借換対象となる住宅ローンの債務者の方」。ただし借換えに伴い債務者を追加できる(人数は2名まで)
  • 住宅取得時の借入日から借換融資の申込日まで1年以上経過していること
  • 申込日の前日までの1年間、正常に返済していること
  • 申込本人が所有し、本人またはその親族が住む住宅のための借り換えであること

注意したいのは1つ目です。ペアローンでは、相手の契約について自分は債務者ではありません。相手の債務まで自分ひとりで借り換えられるかどうかは、この条件文だけからは読み取れません。取扱金融機関に確認が必要な部分です。

出典: 住宅金融支援機構【フラット35】借換えをご検討の方(2026年9月9日確認)

残債をひとりで背負うのに必要な年収を逆算する

【フラット35】は総返済負担率の基準を公表しています。年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下(2026年9月9日確認・ページ内表記「2026.4.1現在」)。

この基準を使うと、審査に出す前に自分で当たりをつけられます。夫2,000万円+妻1,500万円=残債3,500万円というケースで計算してみます。

残債を1本にまとめた場合の必要年収の目安(自前計算)

残債の合計月あたりの返済額年間の返済額基準を満たす年収の目安
2,500万円約91,000円約109万円約365万円(30%の枠)
3,000万円約109,000円約131万円約400万円(枠の切替点)
3,500万円約128,000円約153万円約438万円(35%の枠)
4,000万円約146,000円約175万円約500万円(35%の枠)
4,500万円約164,000円約197万円約563万円(35%の枠)

計算前提: 元利均等返済・全期間固定 年1.9%・残り30年・ボーナス返済なしと置いた自前の試算です(2026年9月9日)。金利は説明のために置いた仮の数字で、実際の適用金利ではありません。

必要年収は【フラット35】の総返済負担率の基準(400万円未満30%以下/400万円以上35%以下)から逆算した参考値です。審査結果や借入可能額を保証するものではありません。

表の2行目に面白い点があります。残債3,000万円あたりが30%の枠と35%の枠の切替点になっています。年収399万円だと枠は年119万円までですが、400万円になると年140万円まで広がるためです。

そして、この枠に入るのは住宅ローンだけではありません。ご利用条件には対象となる借入れが列挙されています。

【フラット35】以外の住宅ローン、自動車ローン、教育ローン、カードローン。カードローンには、クレジットカードによるキャッシング、商品の分割払いやリボ払いによる購入も含むと書かれています(2026年9月9日確認)。

自動車ローンを月3万円払っているなら、年36万円がこの枠から先に引かれます。残債3,500万円のケースなら、必要年収の目安は約438万円から約540万円へ跳ね上がる計算です。

出典: 住宅金融支援機構【フラット35】ご利用条件(2026年9月9日確認)

年収と借入額の関係をもう少し広く見たい場合は住宅ローンは年収の何倍が目安か、審査全体の流れは住宅ローン審査の全体像が入口になります。

一本化にかかる費用は「項目」で押さえる

金額は銀行と物件で変わるため、ここでは項目だけ並べます。見積もりを取るときのチェックリストとして使ってください。

一本化で発生しうる費用の項目

  1. 新しいローンの事務手数料(定額型・定率型のどちらか)
  2. 保証料(保証会社を使う商品の場合)
  3. 契約書の印紙代
  4. 抵当権の抹消と設定にかかる登記費用・登録免許税
  5. 司法書士への報酬
  6. いま借りている銀行への繰上返済(全額返済)手数料

印紙代については、ドコモSMTBネット銀行が「住宅ローン契約が2つになるため、書面での契約手続きの場合は、それぞれに印紙代が必要になります」と説明しています(2026年9月9日確認)。ペアローンは、契約が2本ある分だけ費用も2本分かかっていたという理解につながります。

金額は各金融機関で確認してください。総額が数十万円単位になることもあるため、費用まで含めて損得を見ます。

審査に出したものの通らなかった場合の動き方は住宅ローン審査に落ちた後の再申し込みにまとめました。

残債をひとりで背負う前提だと、通る銀行はぐっと絞られます。年収と希望額から複数行の見込みを並べておくと、窓口を1行ずつ回る前に当たりをつけられます。申し込みの回数を増やさずに済むのも利点です。

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売却を選ぶなら、査定は複数社に出して比べる

売却は、2本の契約をいちばん確実に終わらせる方法です。完済してしまえば、相手の債務に対する立場も一緒に消えます

ただし前提があります。売った代金で2本とも返せることです。 ここでアンダーローンかオーバーローンかが効いてきます。

アンダーローンなら、話は分け方の相談に移る

売却の見込額が残債を上回るなら、手続きとしては通常の売却です。完済したうえで、残った代金をどう分けるかという話に進みます。

分け方そのものは財産分与の領域です。取り決めの内容は個別の事情で変わるため、弁護士・司法書士へ相談してください。 離婚と住宅ローン全般の整理は離婚で住宅ローンはどうなるかで扱っています。

査定額は会社によってばらつきます。1社だけの数字で「オーバーローンだ」と判断してしまうと、実際には売れたはずの家を手放す判断がずれます。複数社に出して並べるのが基本です。

査定を取るときに確認する4点

  1. 査定額の根拠(近隣の成約事例か、売り出し中の価格か)
  2. その価格で売れるまでの想定期間
  3. 仲介手数料などの費用を引いた後に手元に残る額
  4. 共有名義のため、売却には両者の同意が要るという前提の共有

オーバーローンだと、選べる手が減る

売却額が残債に届かない場合、不足分をどうにかしなければ抵当権を外せません。取りうる手は限られます。

オーバーローンのときに検討されるもの

手段内容注意する点
自己資金で埋める不足分を貯蓄などで補って完済するまとまった現金が要る
住み続ける売らずに返済を続ける相手の債務への立場が残る
賃貸に出す住まずに家賃で返済に充てる住宅ローンの契約上の扱いを銀行に確認する
金融機関と相談する返済の継続が難しい場合の相談早い段階で相談するほど選択肢が残る

返済が滞ったときに何が起きるかは住宅ローンを滞納するとどうなるかで時系列に整理しました。苦しくなってから動くより、見通しが立たない段階で相談したほうが取れる手は多く残ります。

住み続ける側・家を出る側、それぞれに残る負担

3択のうち「住み続ける」は、手続きがいちばん軽く見えます。実際には残るものがいちばん多い選択でもあります。

住み続ける側に残るもの

いちばん重いのは、相手の債務に対する立場です。連帯保証人でも担保提供者でも、相手が返済を止めたときに家に影響が出るという点は変わりません

住み続ける場合に残る4つの負担

  • 相手の債務への立場:離婚では自動的に外れない
  • 共有持分:登記を変えなければ共有のまま。売却にも同意が要る
  • 相手の返済状況:滞納が起きると自宅そのものが担保として影響を受ける
  • 団信の扱い:契約ごとに続くため、片方に何かあったときの結果を確認しておく

団信については、契約ごとに保障が独立している点が要注意です。【フラット35】のペアローンでも、一方に保険金が支払われた場合の扱いが明記されています。

「もう一方のお客さまはご自身の債務について返済を継続する必要があります」(2026年9月9日確認)。仕組みは団信と死亡時の扱いにまとめました。

出典: 住宅金融支援機構【フラット35】ペアローンの概要(2026年9月9日確認)

返済の取り決めを当事者間で交わす場合の書面の形式は、弁護士・司法書士に相談してください。 本記事では扱いません。

家を出る側には、新しい住居費が発生する

見落とされやすいのがこちらです。家を出る側は、残っている自分のローンを払いながら、新しい住まいの費用も負担することになります。

賃貸なら家賃、購入なら次の住宅ローン。どちらにしても支出は増えます。しかも次に住宅ローンを借りる場合、残っているペアローンの返済額も負担率の計算に含まれます

【フラット35】のご利用条件で、総返済負担率の対象に「【フラット35】以外の住宅ローン」が明記されているとおりです(2026年9月9日確認)。いま返済中の分を抱えたまま次を借りるハードルは、想像よりも高くなります。

だからこそ、出る側も早い段階で相場を見ておく価値があります。賃貸で様子を見るのか、購入まで含めて考えるのか。選択肢の幅を知ってから決めるほうが、家計の見通しは立てやすくなります。

家を出る側が次の住まいを考えるなら、間取りプランと資金計画書を複数社から取り寄せて相場をつかむのが早道です。タウンライフすまいみっけは掲載1,200社以上(2026年7月現在・自社調べ)から、希望条件に合うプランと未公開物件情報をまとめて受け取れます。

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税金と住宅ローン控除は、選ぶ道で扱いが変わる

ここは直感に反する部分があります。家を渡した側に税金の話が出てくるという点です。

財産分与で不動産を渡した側には譲渡所得の課税がある

国税庁のタックスアンサー「離婚して土地建物などを渡したとき」では、財産分与として土地建物を渡した場合、分与した人に譲渡所得の課税が行われると説明されています。分与時の土地建物の時価が譲渡所得の収入金額となります(2026年9月9日確認)。

出典: 国税庁タックスアンサー No.3114「離婚して土地建物などを渡したとき」(2026年9月9日確認)

持分を追加で取得した側は、住宅ローン控除を確認する

もう1本、確認しておきたいページがあります。「離婚による財産分与で居住用家屋の共有持分を追加取得」した場合の扱いです。

国税庁の説明はこうです。新たに家屋を取得したものとして、当初から保有していた共有持分と追加取得した共有持分のいずれについても、住宅借入金等特別控除の適用を受けることができる

適用の前提は、追加取得時に一定の住宅借入金等の金額を有し、その他の要件を満たすことです。

あわせて2点が明記されています。ひとつは、控除の額が当初の確定申告と異なるため再度の確定申告が必要であること。もうひとつは、生計を一にしている親族から共有持分を追加取得した場合は対象外であることです(2026年9月9日確認)。

出典: 国税庁タックスアンサー No.1237「離婚による財産分与で居住用家屋の共有持分を追加取得」(2026年9月9日確認)

選ぶ道ごとに確認しておきたい税務の論点

選ぶ道確認する論点相談先
一本化して住み続ける持分を追加取得した場合の住宅ローン控除、再度の確定申告税務署・税理士
相手に持分を渡す渡した側の譲渡所得(分与時の時価が収入金額)税務署・税理士
売却する売却して利益が出た場合の譲渡所得税務署・税理士

個別の判定は条件次第で変わります。 具体的な金額や適用の可否は、税務署または税理士へ確認してください。本記事は国税庁の公表内容を紹介する範囲にとどめています。

よくある質問

Q1:ペアローンは離婚したら一本化できますか?

制度として一本化そのものは存在します。相手の債務を引き受ける形と、新しい1本で2本を完済する形の2通りです。

ただしどちらも銀行の審査を通ります。残債の全額をひとりで背負う前提の審査になるため、当初より条件は厳しくなると考えてください。

同じ銀行のなかで契約形態を変える借り換えを断っているケースもあります。ドコモSMTBネット銀行の公式FAQでは、現在ペアローンからの借換えについて単独債務は「×」と表で明記されています(2026年9月9日確認)。

Q2:ペアローンを一本化できる銀行はどこですか?

外から一覧を作ることはできません。契約後の債務者変更について、公式サイトで取扱いを公表している銀行がごく少ないためです。

2026年9月9日に確認した範囲では、りそな銀行の住宅ローンFAQに契約後の借入人変更の項目は見当たりませんでした。ドコモSMTBネット銀行は借換え時の可否を公表しており、そこでは単独債務への変更が不可となっています。

そのため実務としては、自分の年収と残債を持って複数行に当たるという進め方になります。一括で借入見込みを比較できるサービスを使うと、窓口を回る前に候補を絞れます。

Q3:離婚したら、相手の債務に対する立場は外れますか?

離婚だけでは外れません。夫婦の関係と、銀行との契約は別だからです。

外すには、相手のローンが完済されるか、債務の引受けや借り換えが銀行に認められる必要があります。協議書や公正証書で夫婦の間の取り決めを作っても、銀行に対する立場が変わるわけではありません。

なお、自分がその契約で何になっているかは銀行によって違います。連帯保証人ではなく担保提供者のみという扱いを公表している銀行もあるため、契約書で確認してください。

Q4:家を売っても残債が残る場合はどうなりますか?

不足分を用意できなければ抵当権を外せないため、通常の売却は成立しません。まずは残債と査定額の差額を正確に把握するところからです。

査定は複数社に出してください。1社の数字だけでオーバーローンと判断すると、実際には売れた家を手放す判断になりかねません。

差額が埋められない場合は、住み続けて返済を続ける、賃貸に出す、金融機関に相談するといった手が候補になります。返済の継続が難しい局面では、早めの相談ほど選択肢が残ります。

Q5:財産分与で家をもらったら、税金はかかりますか?

国税庁のタックスアンサーで確認できるのは、渡した側に譲渡所得の課税が行われるという点です。分与時の土地建物の時価が譲渡所得の収入金額になります(2026年9月9日確認)。

もらった側の課税がどうなるかは、財産分与の内容や金額によって判断が分かれる部分です。この記事では断定しません。

具体的な判定は税務署または税理士へ確認してください。金額が大きくなりやすい論点なので、手続きを進める前に確認しておくほうが安全です。

Q6:離婚後も住宅ローン控除は使えますか?

財産分与で共有持分を追加取得した場合については、国税庁が扱いを公表しています。 新たに家屋を取得したものとして、当初から保有していた持分と追加取得した持分のいずれについても控除の適用を受けられるという内容です。

前提は、一定の住宅借入金等の金額を有し、その他の要件を満たすことです(2026年9月9日確認)。

あわせて、控除額が当初の確定申告と変わるため再度の確定申告が必要であること、生計を一にしている親族からの追加取得は対象外であることが明記されています。

自分のケースが要件を満たすかどうかは、税務署または税理士に確認してください。

この記事のまとめ

  • ペアローンは契約が2本。離婚しても片方だけを消す手続きは存在しない
  • 取れる道は住み続ける・一本化する・売却するの3つだけ
  • 判断の順番は誰が住むか → 残債の確定 → 複数社の査定 → 一本化の審査
  • 相手の債務への立場は連帯保証人とは限らない(担保提供者のみの銀行もある)
  • ペアローンから単独債務への借換えを可否表で「×」と公表している銀行がある
  • 多くの銀行は契約後の債務者変更を公表していない。一覧は外から作れない
  • 残債3,500万円を1本にまとめるなら、必要年収の目安は約438万円(自前計算)
  • 他の借入れがあると枠が先に削られる。自動車ローン月3万円で目安は約540万円へ
  • 財産分与で不動産を渡した側には譲渡所得の課税(国税庁No.3114)
  • 持分を追加取得した側は住宅ローン控除と再度の確定申告を確認(国税庁No.1237)

離婚とペアローンの話は、感情の整理と手続きの整理が同時に押し寄せます。だからこそ、決める順番だけ先に固めておくと負担が軽くなります。誰が住むかを決め、残債を確定させ、査定を並べる。ここまで進めば、残る判断は多くありません。

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免責事項

※本記事は公開情報をもとにした整理です。金融機関の取扱い・審査の基準・費用の金額は各社により異なり、変更されることがあります。本記事に記載した銀行の取扱いは、2026年9月9日にドコモSMTBネット銀行およびりそな銀行の公式サイトで確認したものです。【フラット35】の総返済負担率・ペアローンの概要・借換融資の条件は、同日に住宅金融支援機構の公式サイトで確認しました。必要年収の目安とアンダーローン/オーバーローンの判定は記載の前提で計算した参考値であり、審査結果や借入可能額、実際の査定額を保証するものではありません。財産分与・慰謝料・親権など離婚に伴う法律上の取り決めは弁護士・司法書士など有資格者へ、譲渡所得・贈与税・住宅ローン控除など税務の判断は税務署または税理士へご相談ください。資金計画は金融機関やFPなど専門家へご相談ください。

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この記事を書いた人

マイホームを買ったとき、銀行にすすめられるまま住宅ローンを契約したTetsuyaです。3年間「こんなものか」と返済を続けていましたが、同僚の借り換え話を聞いて試算サイトに数字を打ち込んだとき、35年で約300万円も損をしかけていたと気づきました。そこからメガバンク・地銀・ネット銀行を含む10行以上の仮審査を自分で回すと、同じ年収・同じ物件でも金利や団信、諸費用がこれほど違うのかと驚かされました。最終的に借り換えを実行し、毎月の返済額と総返済額を圧縮できました。このサイトでは、変動か固定かの考え方、団信の選び方、借り換えのタイミング、住宅ローン控除の使い方を、専門用語をできるだけ避けて整理しています。仮審査は無料です。まずは自分の条件で数字を出してみてください。

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