債務整理すると住宅ローンはどうなる?4つの手法別に「家を残せるか」「組めるか」を解説【2026年】

債務整理では手法で家を残せるかが変わり、個人再生の住宅ローン特則がカギ。任意整理・個人再生・自己破産・特定調停の違いと、新規で組めるまでの信用情報の登録期間は5〜7年が目安。準備の考え方も整理します。

この記事でわかること

  • 債務整理4手法(任意整理・個人再生・自己破産・特定調停)で住宅ローンと家がどうなるか
  • 家を残せるかは手法で大きく変わる(個人再生の住宅ローン特則がカギ)
  • 新規で住宅ローンを組めるまでの信用情報の登録期間の目安(5〜7年)
  • 「組めるまで」に何を準備すればよいかの考え方
  • 債務整理の手続き自体は弁護士・司法書士の領域。可否は専門家に確認する

返済が苦しい段階で住宅ローンを抱えている方へ。整理に入る前の家計や借入の見直しは、まず無料で相談できます。

目次

結論:手法で「家を残せるか」「組めるか」が変わる

債務整理をすると住宅ローンがどうなるかは、選ぶ手法で答えが大きく変わります。「全部ダメ」でも「全部大丈夫」でもありません。

ポイントは2つに整理できます。1つは今の家を残せるか。任意整理と個人再生(住宅ローン特則)は残せる可能性があり、自己破産は原則手放します。

もう1つは新しく住宅ローンを組めるか。どの手法でも信用情報に事故情報が一定期間登録され、その間は新規審査で不利になりやすいとされています。目安は完済・手続きから5〜7年です。

なお、債務整理の手続きそのものは弁護士・司法書士が扱う法律手続きです。本記事は住宅ローンの視点から全体像を中立に整理するもので、可否の最終判断は専門家への相談が前提になります。

まず全体像:4手法×4軸の早見表

結論を先に表で示します。手法ごとに「①既存の住宅ローンへの影響」「②家を残せるか」「③信用情報の登録期間の目安」「④新規で組めるまで」を横並びにすると、自分の状況に近い行が見つけやすくなります。

債務整理4手法の早見表(目安)

手法既存の住宅ローン家を残せるか事故情報の登録期間(目安)
任意整理対象から外して返済継続が可能残しやすい完済から約5年とされる
個人再生住宅ローン特則で維持しつつ他債務を圧縮特則を使えば残せる可能性手続きから5〜7年とされる
自己破産原則すべての債務が対象原則手放す手続きから5〜7年とされる
特定調停対象を選べる(任意整理に近い)対象外にすれば残しやすい完済から約5年とされる

登録期間は信用情報機関や手続きの種類で幅があるため、上表はあくまで目安です。正確な扱いは各機関の開示で確認します。次の章から手法ごとに詳しく見ていきます。

任意整理:住宅ローンを「対象外」にして家を残す

任意整理は、整理する借金を自分で選べるのが特徴です。住宅ローンを対象から外し、カードローンや消費者ローンだけを整理対象にできます。

そのため、住宅ローンは通常どおり返済を続けながら、他の借金の利息や返済条件を見直す進め方が考えられます。家を残しやすい手法とされています。

任意整理と住宅ローンの関係

  • 既存ローン:住宅ローンを対象外にすれば、これまでどおり返済を継続できる。
  • :住宅ローンを払い続ける限り、家を残しやすい。
  • 削減の対象:主に将来利息や返済条件で、元金が大きく減るわけではないとされる。
  • 注意:住宅ローン以外の借入額が大きいと、任意整理だけでは生活再建が難しい場合がある。

任意整理は裁判所を通さない交渉手続きとされ、比較的取り組みやすい一方、元金の圧縮幅は限定的です。借入総額が大きいときは個人再生など他の手法も含めて比較する必要があります。返済そのものが厳しい段階であれば、住宅ローンが払えないときの対処も先に確認しておくと判断しやすくなります。

個人再生:住宅ローン特則で「家を守りながら」減額

個人再生の最大のポイントは、住宅資金特別条項(住宅ローン特則)です。これを使えば、住宅ローンはそのまま払い続け、他の借金を大きく圧縮して家を残せる可能性があります。

つまり「家は手放したくないが、他の借金が重い」という状況に向きやすい手法とされています。ただし誰でも使えるわけではなく、要件があります。

住宅ローン特則の主な要件(目安)

  • 住むための住宅:本人が居住する住宅であることが前提とされる。
  • 抵当権の状態:その住宅に住宅ローン以外の抵当権が付いていないことなどが条件とされる。
  • 住宅ローンは減額されない:特則を使う場合、住宅ローン自体は原則減額の対象にならず、全額を払い続ける。
  • 他の借金:住宅ローン以外の借金が圧縮の対象になる。

要件を満たすかは個別の事情で変わるため、使えるかどうかは弁護士・司法書士への確認が前提です。なお、住宅ローン自体は減らないので、「住宅ローンの返済負担そのもの」が重いなら、特則の前に住宅ローンの借り換え相談で負担を下げられないかも一度検討する価値があります。

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自己破産:原則「家は手放す」ことになる

自己破産は、原則としてすべての借金が免除される代わりに、一定以上の価値がある財産は処分の対象になります。住宅もその対象です。

住宅ローンが残っている家には、金融機関の抵当権が付いているのが一般的です。返済が止まれば抵当権が実行され、家は競売などで処分される流れになるとされています。

自己破産と家の扱い

  • 既存ローン:住宅ローンを含め、原則すべての債務が手続きの対象になる。
  • :原則として手放すことになる(抵当権実行・換価処分)。
  • 例外的に住み続ける方法:親族が買い取って賃貸で住むなどの方法が語られることもあるが、要件や実現性は個別事情による。
  • メリット:借金そのものが原則免除されるため、債務の重さから根本的に解放される。

「家は手放しても借金を一度リセットしたい」という状況では選択肢になります。一方、家を残したいなら個人再生や任意整理を先に検討するのが自然な流れです。どの手法が自分に合うかの最終判断は、弁護士・司法書士に相談して見極めます。

特定調停:裁判所を通す「任意整理に近い」手法

特定調停は、簡易裁判所の調停手続きを使って借金を整理する方法です。対象とする借金を選べる点で任意整理に近い位置づけとされています。

そのため、住宅ローンを対象から外せば、家を残しながら他の借金を整理する進め方が考えられます。任意整理との違いは「裁判所が関与するか」「専門家に依頼せず自分で進めることもあるか」という点です。

特定調停と任意整理の違い(目安)

観点特定調停任意整理
手続きの場簡易裁判所の調停債権者との直接交渉
進め方自分で申し立てることもある弁護士・司法書士に依頼が一般的
住宅ローンの扱い対象外にして家を残しやすい対象外にして家を残しやすい

特定調停は費用を抑えやすい一方、自分で書類や交渉を進める負担があるとされます。住宅ローンを抱えた状態で確実に進めたいなら、専門家に依頼する任意整理・個人再生との比較が現実的です。いずれにせよ、手続きの選択は弁護士・司法書士の助言を踏まえて決めるのが安全です。

新規で住宅ローンを組めるのは「いつから」か

債務整理をすると、どの手法でも信用情報機関に事故情報が登録され、その期間は新規の住宅ローン審査で不利になりやすいとされています。これがいわゆる「ブラックリスト」と呼ばれる状態です。

結論として、登録期間が経過して情報が消えれば、収入・勤続などの要件を満たすことで新規に組める可能性が出てきます。期間は機関や手法で幅があります。

信用情報機関ごとの登録期間の目安

信用情報機関主な領域登録期間の目安
CICクレジット・割賦完済から5年以内とされる
JICC消費者金融・信販おおむね完済から5年程度とされる
KSC(全国銀行協会)銀行・住宅ローン手続きから5〜7年とされる

住宅ローンの審査ではKSC(全国銀行協会)の情報が特に関係しやすく、ここが5〜7年と長めになりやすい点に注意が必要です。年数は変動・運用で変わるため、まず信用情報の開示で自分の登録状況を確認するのが起点になります。借りられる目安額は住宅ローンは年収の何倍が目安かで先に把握しておくと、再挑戦の計画が立てやすくなります。

「組めるまで」に準備しておきたいこと

事故情報が消えるのを待つ期間は、次の住宅ローンに向けた準備期間と捉えると前向きに動けます。ここで整えておくと、情報が消えた後の審査で有利になりやすいとされています。

情報が消えるまでの準備(目安)

  1. 信用情報の開示:CIC・JICC・KSCで自分の登録状況と消える時期を確認する。
  2. 頭金を貯める:自己資金を厚くすると、借入額が下がり審査の見通しが立てやすい。
  3. 新たな延滞を作らない:携帯端末の分割や公共料金の支払い遅れも履歴に響く場合がある。
  4. 短期の多重申し込みを避ける:申込履歴も一定期間残るため、情報が消える前の連続申込は避ける。
  5. 家計を安定させる:勤続・収入の安定は審査の基本要素。早めに家計を整える。

ここで挙げた準備は、住宅ローン審査の基本そのものでもあります。どこに相談し、どう計画を立てるかは住宅ローンはどこがいい?比較の考え方も参考になります。配偶者など本人以外の名義で組む選択肢も含め、無理のない範囲で見通しを立てるのが安全です。

返済が苦しい段階での「早めの相談」が分かれ目

債務整理は最後の手段に見えますが、実は「早く動くほど選べる手法が広がる」側面があります。延滞が深刻になる前なら、住宅ローンを残せる手法を選びやすくなるとされています。

逆に、住宅ローンの延滞が進んで代位弁済や競売の段階まで行くと、家を残す選択肢が狭まります。まだ返済を続けられている段階での見直しが、結果的に家計を守ることにつながります。

段階別の動き方(目安)

  • 返済はできているが苦しい:借り換え・家計見直しでまず負担を下げられないか確認する。
  • 延滞が始まった:早めに金融機関へ相談し、リスケ(返済条件変更)の可否を確認する。
  • 延滞が長期化:弁護士・司法書士に相談し、家を残せる手法(任意整理・個人再生)が使えるか確認する。

延滞が進むと何が起きるかは住宅ローンを滞納するとどうなるで流れを把握できます。「まだ大丈夫」と思える段階で家計と借入を見直すことが、選択肢を残すうえで効いてきます。

まとめ:手法選びは「家」と「再起」の優先順位で

最後に整理します。債務整理と住宅ローンの関係は、「家を残したいか」「借金をどこまで軽くしたいか」という優先順位で考えると、自分に近い手法が見えてきます。

手法選びの方向性(目安)

  • 家を残したい × 借入はそれほど大きくない:任意整理・特定調停が候補。
  • 家を残したい × 借入が重い:個人再生(住宅ローン特則)が候補。
  • 家より債務リセットを優先:自己破産が候補。
  • 新規で組み直したい:信用情報が消える時期を確認し、頭金と家計を整えて再挑戦。

ただし、どの手法が使えるか・家を残せるかは個別の要件と事情で変わります。手続きそのものは法律の専門領域のため、最終判断は弁護士・司法書士への相談を前提にしてください。

よくある質問

Q1:債務整理をすると今の住宅ローンや家はどうなりますか?

手法によって変わります。任意整理は対象を選べるため住宅ローンを対象外にして返済を続け、家を残しやすい方法です。

個人再生は住宅資金特別条項(住宅ローン特則)を使えば、住宅ローンはそのまま払い続けて他の借金を圧縮でき、家を残せる可能性があります。自己破産は原則として家を含む財産が処分の対象になるため、家を手放すのが基本です。実際の可否は事情と要件で変わるため、弁護士・司法書士へ相談して確認してください。

Q2:債務整理をすると新しく住宅ローンを組めなくなりますか?

債務整理をすると信用情報機関に事故情報が登録され、その期間は新規の住宅ローン審査で不利になりやすいとされています。

登録期間は機関や手法で幅があり、完済または手続きから5〜7年が一つの目安とされています。期間が経過して情報が消えれば、収入や勤続などの審査要件を満たすことで新規に組める可能性が出てきます。まずは信用情報の開示で自分の登録状況を確認するのが起点です。

Q3:個人再生をすれば家を残せますか?

いつでも残せるとは限りません。家を残すには住宅資金特別条項(住宅ローン特則)の要件を満たす必要があるとされ、たとえば本人が住むための住宅であること、住宅ローン以外の抵当権が付いていないことなどが条件になります。

要件を満たさない場合は使えないこともあります。利用できるかは個別事情で変わるため、弁護士・司法書士に確認するのが確実です。

Q4:住宅ローンの返済中でも債務整理はできますか?

できる場合があります。任意整理は対象とする債権者を選べるため、住宅ローンは対象から外して通常どおり返済を続け、他の借金だけを整理する進め方が考えられます。

個人再生は住宅資金特別条項で住宅ローンを維持しつつ他の債務を圧縮する方法があります。一方、自己破産は原則すべての債務が対象となり家の処分につながりやすい点に注意が必要です。どの手法が向くかは弁護士・司法書士に相談して判断してください。

この記事のまとめ
  • 債務整理は手法で結論が変わる。任意整理・個人再生・特定調停は家を残しやすく、自己破産は原則手放す
  • 個人再生の住宅資金特別条項(住宅ローン特則)は、住宅ローンを維持して他の借金を圧縮し家を残せる可能性がある(要件あり)
  • 新規で組めるのは事故情報が消えてから。目安は完済・手続きから5〜7年(住宅ローンはKSCが長め)
  • 待機期間は信用情報の開示・頭金・家計の安定で次の審査に備える
  • 手続きは弁護士・司法書士の領域。可否の最終判断は専門家へ相談する

「家を残せるか」「いつ組み直せるか」を自分の状況で整理したい方は、まず無料FP相談で家計と返済の全体像を確認するのが近道です。

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※本記事は公開情報をもとにした整理です。債務整理(任意整理・個人再生・自己破産・特定調停)は法律上の手続きであり、家を残せるか・新規で住宅ローンを組めるか等の可否は個別の事情・要件・各金融機関や信用情報機関の運用により変動します。手続きの実行や具体的な判断については、弁護士・司法書士などの専門家、および各金融機関の公式情報をご確認のうえ相談してください。本記事は特定の手続きや事業者を推奨するものではありません。

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この記事を書いた人

銀行任せの契約で35年間に約300万円損しかけた経験から、住宅ローンを徹底研究。「専門用語を使わずに、一番得する銀行を選ぶ」がモットー。10行以上の仮審査や借り換えを実践した経験を元に、ユーザー目線の本音情報を発信しています。

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