自己破産すると住宅ローンと家はどうなる?連帯保証人への影響と「その後組めるまで」を解説【2026年】

自己破産すると持ち家は原則処分され、ローンの残る家は手放すことになります。連帯保証人・ペアローン・連帯債務の相手に返済が及ぶ範囲や、その後いつ住宅ローンを組めるかの目安、家に住み続けたい場合の個人再生の住宅ローン特則・リースバックまで整理します。

この記事でわかること

  • 自己破産すると持ち家は原則処分され、住宅ローンの残る家は手放すことになる仕組み
  • 連帯保証人・ペアローン・連帯債務の相手に返済が及ぶ範囲
  • オーバーローン/アンダーローン・破産管財/同時廃止・自由財産の関係
  • その後いつ住宅ローンを組めるか(信用情報の登録期間の目安と回復の準備)
  • 家に住み続けたい場合の代替(個人再生の住宅ローン特則・リースバック等)

まだ「自己破産しかない」と決まったわけではありません。返済が苦しい段階なら、まず無料で相談して選択肢を整理するのが先決です。

目次

結論:家は原則手放すが、その後また組める道は残る

自己破産をすると、住宅ローンの残る持ち家は原則として手放すことになります。借金の支払い義務がなくなる代わりに、価値のある資産は処分の対象になるためです。

注意したいのが連帯保証人やペアローンの相手への波及です。主債務者の支払い義務が消えても、連帯保証人の返済義務は残り、金融機関から一括請求が及ぶのが一般的とされています。

一方で、自己破産は「一生ローンを組めなくなる」手続きではありません。信用情報の事故情報が消えるまでの一定期間(5〜7年が目安)を待ち、収入や頭金を整えれば、再び住宅ローンに申し込める道は残ります。

なお、自己破産そのものの手続きは弁護士・司法書士の領域です。本記事は住宅ローンの観点から仕組みを整理したものなので、実際の手続き判断は専門家に相談してください。

なぜ自己破産で家が処分されるのか

自己破産は、返済しきれない借金の支払い義務を免除してもらう手続きです。その代わり、生活に必要な範囲を超える資産は処分(換価)して債権者へ配当するのが原則になります。持ち家は価値の大きい資産のため、処分の対象になりやすいわけです。

家が処分される仕組み

  • 住宅ローンが残る家:ローンを組んだ金融機関が抵当権を持っています。返済が止まれば競売などで回収されるため、結果として家を手放すことになります。
  • ローンを完済した家:抵当権がなくても、価値のある不動産は破産手続のなかで処分対象になりやすいとされています。
  • 生活必需品は残る:衣服・寝具・家具など生活に欠かせない動産は処分されないのが一般的です(後述の「自由財産」)。

つまり「借金が消えるが、見合う資産も差し出す」のが自己破産の基本構造です。家を残せるかどうかは、後述のオーバーローンかどうかや、自己破産以外の手続きを選ぶかで変わってきます。返済が滞り始めた段階の動きは住宅ローンを滞納するとどうなるかもあわせて確認すると流れを追いやすくなります。

オーバーローン・アンダーローンと破産手続の関係

家の処分の進み方は、残っている住宅ローンと家の価値の大小で変わります。ここを理解すると「同時廃止」「破産管財」という手続きの違いも見えてきます。

ローン残高と家の価値の関係

状態意味手続きの目安
オーバーローン売っても住宅ローンが残る(価値<残債)配当できる余剰がなく同時廃止になる場合がある
アンダーローン売れば住宅ローンを完済できる(価値>残債)余剰財産があるため破産管財事件になりやすい
  • 同時廃止:配当に回せる資産がほとんどない場合、破産手続の開始と同時に手続きを終える簡易な型とされています。
  • 破産管財:一定の資産がある場合に、裁判所が選んだ破産管財人が財産を管理・換価して債権者へ配当する型です。

どちらになるかは資産状況や裁判所の運用で変わるため、断定はできません。自己判断で家を売る・名義を移すといった動きは避けるべきとされています(後述)。実際の見極めは弁護士・司法書士に確認してください。

自由財産:手元に残せるもの

自己破産でも、生活の再建に必要な最低限の財産(自由財産)は手元に残せるのが原則です。すべてを失うわけではありません。

手元に残りやすいものの目安

  • 現金:一定額(99万円以下が一つの目安とされる)までは残せる場合があります。
  • 差押禁止財産:衣服・寝具・家具・台所用品など、生活に欠かせない動産。
  • 裁判所が認めた財産:事情に応じて手元に残すことが認められる場合があります(自由財産の拡張)。

ただし持ち家のような高額資産は自由財産には含まれにくいのが一般的です。金額の基準や運用は事案・地域で異なるため、具体的にいくら残せるかは専門家に確認するのが確実です。

「自分の場合は家を残せるのか」「どの手続きが向くのか」は、状況によって答えが変わります。まずは無料で相談し、家計と返済の全体像を整理しましょう。

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連帯保証人・ペアローンへの影響

自己破産で見落とされやすいのが連帯保証人や共同で借りた相手への波及です。主債務者の支払い義務が消えても、保証や連帯の義務は別人格として残るのが原則とされています。

誰に影響が及ぶか

関係自己破産後の扱い(一般的な目安)
連帯保証人金融機関から残債の一括請求が及ぶことが多いとされる
ペアローン相手分のローンは残り、相手が返済を続ける必要がある場合がある
連帯債務もう一方の債務者に支払い義務が残る
担保提供者(物上保証)提供した不動産が処分の対象になる場合がある

特に住宅ローンを夫婦のペアローンや連帯債務で組んでいるケースでは、一方が自己破産すると相手に大きな負担が及ぶことがあります。相手も返済が難しければ、相手自身が債務整理を検討する事態にもなり得ます。

誰にどこまで及ぶかは契約内容(保証の種類・名義)で変わります。家族を巻き込む判断になるため、自己判断で進めず、専門家に確認するのが前提です。返済が苦しい初期段階の対処は住宅ローンが払えないときの対処法も参考になります。

その後いつ住宅ローンを組めるのか

ここが多くの読者にとって本当に知りたい点でしょう。結論として、自己破産後も一定期間が経てば住宅ローンに再び申し込めるとされています。鍵になるのが信用情報の事故情報です。

自己破産をすると、信用情報機関に「事故情報(いわゆるブラック情報)」が登録されます。登録されている間は新規の住宅ローン審査が通りにくいのが一般的です。

信用情報機関と登録期間の目安

信用情報機関主な加盟先自己破産情報の登録期間の目安
CIC信販・クレジット・一部銀行5年程度とされる
JICC消費者金融・信販など5年程度とされる
KSC(全国銀行協会)銀行・信用金庫など7年程度とされる

住宅ローンは銀行が中心のため、銀行系のKSCの登録期間(7年程度が目安)を一つの区切りと考える見方が多いです。ただし期間は機関や運用で変わるため、正確な登録状況は各機関に開示請求して確認してください。

注意したいのは、情報が消えても「自動的に通る」わけではないという点です。事故情報が消えたうえで、安定した収入・勤続・頭金・他の借入がないことなど、通常の審査要件を満たす必要があります。借入の目安は住宅ローンは年収の何倍が目安かで先に把握しておくと、再挑戦の計画を立てやすくなります。

再び組むための準備(情報回復後)

事故情報が消えるのを待つ間にできる準備があります。期間の経過を「ただ待つ」のではなく、審査に向けた土台を整える時間と捉えると前向きです。

回復期にやっておきたいこと

  1. 信用情報を開示で確認:登録が消えたかを各機関で確認します。残っているうちの申し込みは避けます。
  2. 頭金を準備:自己資金が多いほど、借入額を抑えられ審査でも評価されやすくなります。
  3. 返済実績を作る:携帯端末の分割やクレジットの利用を期日どおり支払い、健全な利用履歴を積みます。
  4. 他の借入を整理:他のローンやリボを減らし、返済比率を下げておきます。

なお、配偶者など本人以外の名義であれば、本人の事故情報が残っていても審査の対象になり得るとされています。ただし収入合算や連帯債務にすると本人の情報が関係する場合もあるため、組み方は慎重に検討してください。借入先選びの全体像は住宅ローンはどこがいい?比較の考え方が参考になります。

家に住み続けたい場合の代替

「返済は苦しいが家は手放したくない」という場合、自己破産以外の選択肢を検討する余地があります。代表的なものを整理します。ただしいずれも条件があり、適否の判断は専門家の領域です。

家を残すための主な選択肢

  • 個人再生の住宅ローン特則:住宅ローンは従来どおり払い続け、他の借金を圧縮して家を残す方法があるとされています。安定収入が前提です。
  • 親族による買取:親族に買い取ってもらい、賃貸として住み続ける方法。資金調達と債権者の対応が課題になります。
  • リースバック:不動産会社に売却し、賃貸で住み続ける方法。家賃や買い戻し条件の確認が必要です。
  • 任意売却:競売より有利な条件で売れる場合があるとされる手段。住み続けには直結しませんが手放し方の選択肢です。

どれが向くかは借金の総額・収入・家の価値・家族構成で変わります。自己判断で家を売ったり名義を移したりすると、かえって不利になるおそれがあるため、動く前に弁護士・司法書士へ相談するのが安全です。借り換えで返済を軽くできる余地があるかは住宅ローンの借り換え相談で確認する方法もあります。

進める前に確認したいこと

自己破産は影響が大きい手続きです。返済が苦しいと感じた段階で、早めに正しい情報を取りに行くことが、家族への影響を抑えることにつながります。

動き出す前のチェック

  • 手続きは専門家の領域:自己破産・個人再生・任意整理の選択は弁護士・司法書士に相談するのが前提です。
  • 連帯保証人・家族:誰に影響が及ぶかを契約内容から確認し、巻き込む前に方針を共有します。
  • 勝手に動かない:偏った返済(一部の人だけ返す)や、駆け込みの財産移転は避けます。
  • 公的窓口:費用が不安なら、法テラスなど公的な相談窓口も利用できます。

費用や手続きに不安がある場合、法テラスでは収入等の条件に応じて無料法律相談や費用立替の制度が用意されています。まずは家計と返済の全体像を整理し、自分に合う方針を見極めるところから始めるのが現実的です。

よくある質問

Q1:自己破産すると家(持ち家)はどうなりますか?

自己破産では、生活に必要な範囲を超える資産は原則として処分(換価)の対象になります。住宅ローンが残る持ち家は、金融機関が抵当権を実行するなどして手放すことになるのが一般的です。

住宅ローンを完済した持ち家でも、価値のある不動産は破産手続のなかで処分されやすいとされています。具体的な扱いは事案により異なるため、弁護士・司法書士への相談が前提になります。

Q2:自己破産すると連帯保証人にはどんな影響がありますか?

主債務者が自己破産すると、その借金の支払い義務がなくなる一方で、連帯保証人の返済義務は残ります。金融機関は連帯保証人へ残債の一括請求を行うのが一般的とされ、住宅ローンの連帯保証人やペアローン・連帯債務の相手(多くは配偶者など)に返済が及びます。

連帯保証人も返済が難しい場合は、連帯保証人自身が債務整理を検討することになる場合があります。誰にどの範囲で及ぶかは契約内容によるため、専門家に確認してください。

Q3:自己破産した後、いつから住宅ローンを組めますか?

自己破産の情報は信用情報機関に事故情報として一定期間登録され、その間は新規の住宅ローン審査は通りにくいとされています。登録期間の目安は機関により異なり、CIC・JICCで5年程度、銀行系のKSCで7年程度とされることが多いです。

期間が経過し情報が消えれば再び申し込めますが、消えれば自動的に通るわけではなく、安定収入・頭金・他の借入がないことなどが見られます。最新の登録内容は各信用情報機関で開示請求して確認できます。

Q4:自己破産せずに家に住み続ける方法はありますか?

返済が苦しくても家を手放したくない場合、自己破産以外の選択肢として個人再生の「住宅ローン特則」を使い、住宅ローンはそのまま払い続けて他の借金を圧縮する方法があるとされています。

ほかに、親族に買い取ってもらい賃貸として住み続ける方法や、不動産会社に売却して賃貸で住むリースバックなどもありますが、いずれも条件や費用、債権者の対応によって可否が変わります。どの方法が適切かは弁護士・司法書士への相談が前提です。

この記事のまとめ
  • 自己破産すると住宅ローンの残る持ち家は原則処分され、家を手放すことになる
  • 連帯保証人・ペアローン・連帯債務の相手に返済が及ぶ(契約内容で範囲が変わる)
  • オーバーローン/アンダーローンで同時廃止か破産管財かが分かれ、自由財産は手元に残る
  • 事故情報が消えるまで5〜7年が目安で、その後は要件を満たせば再び住宅ローンに申し込める
  • 家を残したい場合は個人再生の住宅ローン特則・親族買取・リースバック等の代替がある
  • 手続きの選択は弁護士・司法書士の領域。返済が苦しい段階で早めに相談する

「自己破産しかないのか」「家を残せる方法はないのか」を一人で抱え込む前に。無料で相談し、家計と返済の現実的な選択肢を整理するところから始めましょう。

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※本記事は公開情報をもとにした整理です。自己破産・個人再生・任意整理などの手続きは弁護士・司法書士の領域であり、本記事は特定の手続きや事業者を推奨するものではありません。信用情報の登録期間・自由財産の基準・各手続きの可否は事案や時期、裁判所の運用により異なります。実際の手続き・法的判断は弁護士・司法書士など専門家へご相談ください。費用に不安がある場合は法テラスなど公的な相談窓口もご利用いただけます。

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この記事を書いた人

銀行任せの契約で35年間に約300万円損しかけた経験から、住宅ローンを徹底研究。「専門用語を使わずに、一番得する銀行を選ぶ」がモットー。10行以上の仮審査や借り換えを実践した経験を元に、ユーザー目線の本音情報を発信しています。

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